しかし、正攻法が必ずしも報われるわけではないということも一面の真実であり、そこが企業社会の厳しさでもある。時と場合によっては、成果を出すための「近道」を模索することも必要だ。先述した「評価のボーナス点」を左右する要因のひとつが、「仕事ができそう」「周囲に貢献していそう」という「良い印象」であるなら、それを身に付けるノウハウを一夜漬けで学んで実践してもいいだろう。これが意外に効果がある。

 そこで今回は「一夜漬けで仕事ができそうな雰囲気を身に付ける」という果てしなく軽いテーマについて、語ってみようと思う。

「仕事ができそう」と思われる秘訣(1)
白鳥のような「ゆとり」と「背伸び」

「仕事ができそう」な雰囲気を醸し出す上で最も大事なことは、「ゆとり」があるように見せることだ。冒頭で例に挙げた人のように、イライラしながら髪を振り乱したり、周りが気を遣って声をかけられなかったりすることなど、あってはならない。

 あなたの同期が焦って必死になってしまう仕事も、水面下で懸命に水をかきながら優雅に泳ぐ白鳥のごとく「ゆとり」の笑顔でこなす。「同期がつらいと言っている仕事も、自分は少し上の先輩と同じように、ゆとりを持ってできるんだ」ということを周囲に印象付けるためだ。

「ポジションに応じて、課長らしく、部長らしく振る舞え」と言う言葉があるが、筆者は自分よりもワンランク上の立場の人たちにふさわしい振る舞いを目指すようにしている。課長なら部長、部長なら役員らしく振る舞うといった具合だ。

 実力より「背伸び」することで、実力以上のレベルの仕事を振られるのではと不安になる人もいるかもしれないが、心配無用だ。人の評価は自分が目標とする仕事のレベルよりも少し下がる傾向があるので、目標を少し高めに設定するくらいの方が、ちょうど良くなるからである。