ずんずんさんはオフィスに戻ると、フロアにいる何十人もの人を眺め、考えました。
社内営業の基本は、
気遣い、気に入られることです。
ですが、全ての人に気を使っていたら死んでしまいます。
愛想は有限です。
この限られた愛想をいかに効率よく効果的に配分していくか。
ぶっちゃけ誰に媚びればいいか。
ずんずんさんは媚びる人リストを作ることにしました。
〜媚びる人リスト〜
1. 上司
2. お局様
3. その他
1.上司は、ずんずんさんの人事権を握り、ずんずんさんの出世を左右する人です。
いわば、ずんずんさんの
生殺与奪権を持っている
と言っても過言ではありません。
そう、ずんずんさんの出世の鍵はここに掛かっています。
そして、2.お局様。
彼女は、影番です。影の権力者です。
彼女に逆らうとどんな報復が待っているか分かりません。
3.その他は、上司とお局様以外の人です。
ですが、この上司とお局様に与える影響が大きい順に、社内営業の順位をあげていかなければいけません。
つまりは、
上司のお気に入り
オフィスの雰囲気に影響力のあるムードメーカー。
ここを押さえておかなければいけません。
基本としては、
権力者である上司とお局様を中心に媚びへつらう
それがオフィスで生き残るために重要な社内営業術となります。
ずんずんさんは、ここまで考えて、ため息をつきました。
仕事って大変だな……
前勤めていた先では、こんなことを気にする必要はありませんでした。
ずんずんさんが、新卒で入った会社は専門商社で、大宮の雑居ビルにオフィスがありました。
おじさんばかりの職場で、
かわいい、かわいい
と上にも下にも置かぬ扱いで、可愛がられて育てられました。
しかし、ずんずんさんはそんな人生は嫌だったのです。
若いからって可愛がられるんじゃなく
自立した女性として、仕事のできる「デキ女」として、
東京で働いていきたい。
そう思い、この会社に転職したのです。
運良く入れたこの会社で、使えない奴だとバカにされ扱われるのはまっぴらです。
そのためだったら、
靴の裏も舐めるわ。
そうずんずんさんが決意したその時、
お局様「ずんずんさん〜? これ何? 違うんだけど」
鬼のようなお局様からドスのきいた声が聞こえてきました。
ずんずん「ふぇぇぇ… す、すいません…!!!」
ずんずんさんは、びくっとしてお局様のデスクに駆け寄りました。
ずんずんさんのデキ女ライフは始まったばかりです。
ずんずんさんは、無事、社内営業をマスターしてデキ女になれるのでしょうか。
社内営業に必要な能力とは、そして人格とは?
次回から見ていきたいと思います☆
~今週のまとめ!~
1. てへぺろ!の極意は“社内営業にあり!”
2. 出世のためには権力者に媚びよう!
3. 媚びる人リストを作ったら、媚びる優先順位を決めてね!
つづく☆