「需要と供給の法則」から考えると、「ビールがよく売れる時期はあえて値段を下げる必要はないのではないか」という点だ。実際に、ビールが売れると思われる時期の販売価格は高めなのか、安めなのか。まず、そこから調べてみようと思った。

 消費者が実際に買う価格ということで、手元にあった2017年のスーパー3社の折り込みチラシから、「3月のお花見シーズン」「8月のお盆時期」「12月のクリスマス前」「年末のお正月準備時期」の4つを比較。なお、銘柄は「アサヒ スーパードライ」350mL、500mLの各6缶パックをサンプルとした。

 まず、安売り規制開始前の3月だが、改めて見ても安い。350mLの6缶パックは最安値で998円と1000円を切っている。1缶当たりに直すと166円と発泡酒並みだ。なお、最高値は1028円。500mLの6缶パックは1380円~1388円だった。

 それが8月になるとずいぶん値段が上がっている。350mLのパックが1088~1138円、500mLが1468~1488円。100円前後上がっているのだ。

 これが12月中旬になるとどうだろう。クリスマス前の価格は350mLが1078~1138円、500mLが1459~1498円。8月より下がっている。

 さらに年末になると若干変わる。350mLが1058~1128円、500mLが1459~1498円で、350mLはさらに下がった。

 最安値を1缶当たりの価格に直して比較すると、350mLの場合、3月166円、8月181円、12月中旬180円、12月年末176円となる。3月の数字は安売り規制前の価格なので単純比較はできないが、やはり同じかき入れ時でも8月のほうが高めとなっている。

 ビール需要が高まる夏は、やはり値引き幅も少ないということか。それとも、年末には安売り規制ショックが和らいで価格がこなれてきたのだということだろうか。後者の理由で価格が落ち着いてきたとしたら消費者にとってはありがたい傾向なのだが、そうとも言い切れないことが後々わかることになる。

コンビニ、スーパー、ドラッグストア、
ディスカウント酒屋で比較

 2018年のビール価格に話を戻そう。今回比較した銘柄は3種類。「アサヒ スーパードライ」「サントリー ザ・プレミアムモルツ」「サッポロ ヱビスビール」の、それぞれ350mL、500mLの各6缶パックで行った。銘柄の好みはいろいろあると思うが、筆者の経験則による選定なのでご容赦いただきたい。