ビジネスパーソンの中で「小遣いが足りないなあ」と嘆いている人は、日頃こんな行動をしていないだろうか。やりかけのデスクワークを片づけるため、昼は軽く済まそうとコンビニに行き、カップ麺とペットボトルのお茶を買う。ついでに食後のおやつにとチョコも手にしてレジに向かう。これは惜しい。もし、その近くにドラッグストアがあるなら、先に覗いたほうがいい。なぜなら、カップ麺もペットボトルもおやつ類も、ドラッグストアの方が安く買えるからだ。
日用品と医薬品を買う店というドラッグストアのイメージは、もう過去のものになった。経済産業省「商業動態統計年報」(平成28年版)によると、ドラッグストアの年間販売額は5兆7258億円(前年比6.8%増)と2年連続で増加している。この売り上げに大きく寄与したとされているのが食品だ。
商品別ではOTC医薬品(薬局やドラッグストア等で販売されている医薬品)やビューティーケア品、家庭用品・日用消耗品等を抑え、食品の販売額が約1兆5000億円(前年比11.4%増)で最も多くなっている。
中でも大規模な駐車場を備えた地方の大型ドラッグストアは、もはや総合スーパーの様相だ。加工品や冷凍食品だけでなく、卵や肉・野菜などの生鮮食品も扱っている。アルコール類の品揃えも豊富だし、カジュアル衣料品を扱う店舗まで見かける。そして、おしなべて安い。
食品に関しての筆者の印象は、安さ順にドラッグストア>スーパー>コンビニという図式だ。
その差がどの程度あるのか、500mLペットボトルのお茶、ミニサイズの缶コーヒーとカップ麺をサンプルにして、地元のコンビニとドラッグストアで比較してみた(注1)。ただし、ドラッグストアは店舗やセールにより価格(注2)が異なることをお断りしておく。
(注1)コンビニはセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの各フランチャイズの場合の金額。ドラッグストアは、ツルハドラッグ、ココカラファイン、クリエイトSD(以下、クリエイト)の金額。
(注2)文中の価格は税抜き表示。食品を扱っていない店舗もある。