「失敗」を糧に成長できるのは一部の人だけ

「いやいや、自分のダメさ加減を知って追い込まれて『なにくそ!』と頑張ったときこそ、人は成長できるのでは?」

 そう思った人もいるかもしれません。たしかにそういう人もいます。しかし、失敗から成長できるのはほんの一握りの人だけです。「失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ」と語ったとされるエジソンも「失敗」の有用性を述べていますが、エジソンはたぐいまれな達成意欲があったからこそ、失敗を糧にすることができたのです。
 
 あなたは、エジソンのように何回も失敗しても、情熱を失うことなく前向きに反省し、日々行動し続けられるでしょうか? よほどの努力の天才でない限り、不可能でしょう。私たちは「エジソン」ではありません。普通の人間なのです。失敗すればやる気も失いますし、不安にもなります。行動する意欲も減退しますし、時にはやめたくもなります。

「そんな……」と思うかもしれませんが、決して悲観することはありません。ほぼ99パーセントの人は、それが当たり前です。偉そうに言っている私だって、そのうちの一人。失敗したらやる気をなくしますし、実際に投げ出してしまうこともあります。

「振り返り」は、あなたの成長のために、あなたにとってプラスの変化をもたらすために行うことです。しかし「反省」は、ともすると、あなたを「成長できないアリ地獄」に引きずり込んでしまうかもしれません。「失敗」や「できなかったこと」を1人で悶々と考えてしまったら……。やっぱり苦しくなってしまいます。

 何かと言い訳してしまい、本音と向き合えない。傷つかないように取り繕い、浅い思考になる。本当にクリアすべき課題があっても見て見ぬふり。誰かのアドバイスも素直に受け止められない。そして、自分と正面から向き合うことができないまま、行動する意欲も奪われる―。こうした負のスパイラルに、どんどんハマっていきます。まさに「アリ地獄」なのです。

 では、どうするか? そのために大切なことは「できたこと」を見つめることです。失敗やできなかったことは完全無視。でも、「よし! できた!」と感じたことは必ずメモして振り返る。これが成長に必要な方法です。「できたこと」から振り返る効能については、次回の記事(4月7日配信予定)で詳しく紹介したいと思います。拙著『月イチ10分「できたこと」を振り返りなさい』でも、こうした「できたこと」からの振り返る方法について解説していますので、ぜひ、こちらもご参考いただければと思います。