一方で、業績が上がっているところに注目する「成長分析」では、「なぜここで業績が上がったのか」その原因を考える。業績が上がっている部分は、その会社の強みなのだから、今後の方針も固めやすい。

 もちろん、決して「失敗分析」が無駄なわけではない。まずは、現実の数字に一喜一憂せず、「冷静に考え、議論できる場」を創れているかどうかが問題なのだ。そう考えると、「失敗分析」ではマイナスな内容に加え、どうしても「言い訳」という結果論になってしまうため、冷静に数字と向き合うのはたいてい難しい。その点、「成長分析」では、できることを伸ばし、さらには「こんなこともできるかも」と思考を活性化させる議論ができるのである。

 しかし、若手社員の立場から会議で「成長分析」を持ちかけるのは難しそうであれば、まずは自分なりに「なぜ上がったのか」を分析し、「会社の強み」を考えてみてほしい。そうして、あなた独自の視点から生まれたアイデアは、近い将来会社の業績を伸ばす一手となるはずだ。

部下の話を「聞く」以上に大事なのは「言わせる」こと

 新入社員が入社した時、入社3年目ぐらいの若手社員がその指導係となるケースが多い。まだまだ危なっかしい新入社員に対し、あれこれ先回りして世話を焼きたくなることだろう。

 もちろん、右も左もわからない新入社員を指導するのだから、口出しするのは当然だ。しかし一方で、先輩やリーダーになったときに覚えておいてほしい姿勢がある。

 それは、部下の話を「訊く」こと。これは部下が話すことをだた「聞く」ということではない。「訊く」という漢字の意味は、「物事を明らかにする」、「積極的に質問する」という意味である。つまり、こちらから部下に質問をして、相手の言いたいことを引き出していくことが大事なのだ。

 そもそも新入社員の方も、自分の意見が会社に大きな影響をもたらすなんてことは思っていない。そうではなく、「自分もこの業務に参加している」、「自分は尊重されている」と感じられることがうれしいのである。