【メリット2】
「文書作成術」など、良い仕事の習慣が身に付く

 大企業で働くと、仕事を前に進めていくための「基本的な技術」が身に付くという点も大きい。

 例えば、文書作成術。これは私の経験上、大企業と中堅、中小企業の社員では雲泥の差がある。大企業では、レポートなどの作成時に、必要な情報をきちんと伝える文書作成技術を叩き込まれる。

 目的、達成したいゴール、課題を適切に切り取って、それが何かを明確にする。どのような対策が考えられ、その効果はどうであるかについて、必要十分にまとめる。必要最小限の情報を盛り込み、端的に、多義性を持たない、誰もが誤解しない文章に仕立てるというものである。これは常に先輩に報告書を出して、ダメ出しをくらうといった形で訓練されなければ、そうそう身に付かないものだ。

 もちろん中小企業でも、もともと個人的にそういう能力に長けている人もいるし、大企業などから転職した上司が文書作成の重要性を心得ていて、訓練する場合もある。

【メリット3】   
大人数をまとめて動かす経験ができる

 あるいは、「起案~合意形成~役割分担=調整・変更」といった一連のプロセスを仕切る技術も、大企業でなければなかなか学ぶ機会がないものだ。

 中堅・中小企業の社員であっても、5人の人をまとめてプロジェクトを進めることに、さほど苦労は伴わないだろう。しかし50人となると、5人を動かすのと同じ方法というわけにはいかない。小集団に分け、期限を設けて、プロセスを組まなければならない。まして500人、1000人以上のプロジェクトなどは、とても初めてやってできるというものではない。

 一方の大企業では、いや応なく大人数を仕切るという立場に立たされるため、中堅・中小企業の社員よりも経験の面で圧倒的に有利なのだ。