「こんちきしょう、今に見てろ!」が運命を切り開く
経営コンサルタント、投資家を経て、育児生活中に作家になるビジョンを得て、執筆活動をスタートする。「お金と幸せ」「ライフワーク」「ワクワクする生き方」をテーマにした1000人規模の講演会、セミナーを全国で開催。著書は、100万部を突破した『ユダヤ人大富豪の教え』(大和書房)など、著書は130冊以上、累計発行部数は700万部を突破している。2017年にはアメリカの出版社Simon & Schuster社と契約。初の英語での書下ろしになる著書はヨーロッパ、アジアなど世界25ヵ国以上の国で発売されることが決まっている。(Photo by 森藤ヒサシ)
本田 主人公が最後に開く手紙が、【運命】です。「運命」に似た言葉に「宿命」があります。「宿命」は、自分が生まれたときに決まっているものですが、「運命」は、自分の運び方次第で変えることができると私は区別して考えています。
たとえば、代々医者の家に誕生した人が、「嫌々ながらしかたなく医者になって、医院を継ぐ」のは「宿命」で、「一念発起して家を出て、ダンサーになる」のが「運命」。
父の会社の倒産したときに、「お金の不安から極度の安定志向になる」のは「宿命」で「痛みを癒し、自分で事業を起こして成功する」のが「運命」です。
本の中でも書いたのですが、「宿命と運命の境界線は、自分で引くことができる」と私は思っているんです。
吉田 僕自身も、運命を「自分で変えてきた」んだよね。じゃあ、どうやって運命を変えてきたのかといえば、僕の場合は、「こんちきしょう、今に見てろ!」という思いを持ち続けたこと。
子どものころは、いつもいじめられていたし、4歳のときに右目に針が刺さって失明してからは、いじめはさらに壮絶になった。アメリカに渡ってからも、差別を受けたことが何度も、何度もある。
でもね、逆境に追い込まれるたび、「こんちきしょう、今に見てろ!」と声に出して、ネガティブな感情をポジティブなエネルギーに転化してきた。僕は、「ポジティブ・リベンジ」と言っているのだけど、世の中に対する怒りや、腹立たしさや、恨みごとや、復讐心をポジティブに変えることができれば、人生を切り開くのに必要な「最大のエネルギー」と「最大のパワー」が得られると思うんだよね。
成功するためのコツがあるとしたら、それは、「今日与えられたことを、必死でやりきること」しかない。 失敗しても、恥をかいても、「こんちきしょう、今に見てろ!」の思いを持って、毎日、懸命に、頑張る。「1日100本ソースの瓶詰めをする」と決めたら、それに向かって必死に頑張る。終わるまでやめない。そんな毎日を積み重ねることができれば、どんな人でも、どんな分野でも、必ず成功するはずです。だから、失敗してもあきらめないで、愚直に、情熱的に、行動し続けてほしいと思いますね。
(終了)