安倍首相の自慢のタネだった内閣支持率が一気に急降下。各紙の世論調査でも、危険水域といわれる支持率20%台も目前に迫っており、「安倍3選」の先行きも不透明だ。混迷を深める現在の政界において、キーマンとしてその言動に大きく注目が集まっているのが二階俊博自民党幹事長だ。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が解説する。

「3選支持」を明言し続ける
二階幹事長の真意とは?

二階幹事長の胸の内とは...?
官邸主導によって、党が官邸の「下請け」と化したことを嫌い、安倍首相の弱体化を機に党の復権を図ろうと動いている二階幹事長。安倍首相の命運をも握っている人物だ。 Photo:YONHAP NEWS/AFLO

 二階幹事長は党内議論を主導し、昨年3月の自民党大会で、総裁任期を「2期6年」から「3期9年」へと変更し、安倍首相の3選出馬を可能にした人物。4月29日には外遊先のロシアで、9月の自民党総裁選について「安倍首相の3選に対して1ミリも変わっていない。全面的に支持している」と発言し、改めて安倍支持を明言した。

 しかし、二階幹事長の発言を丁寧に追いかけていくと、また違った側面が見える。鈴木氏が語る。

「二階幹事長は、表立った場面では必ず、安倍3選支持に変化はないと強調しています。ですが、財務省による決裁文書の改ざんが明らかになった3月12日の記者会見では、記者から『野党から安倍内閣の総辞職に値すると指摘されている』と質問されると、総辞職はないとは答えずに『我々は、野党に言われるままに総辞職するわけではない。自民党は自民党として、しっかりした考えに基づいて自信を取り戻して頑張っていきたい』とも語っています」(鈴木氏、以下同)

「また、4月23日に自ら率いる志帥会(二階派)のパーティーでも、いつものように3選支持を明言する一方で、親しい周辺には『今後の状況は何が起きるかわからない』という趣旨の発言もしているそうです。その意味するところは、3選はもちろん支持しているが今後は状況次第ではどうなるかわからない、ということ。さらに、安倍首相が3選できるかどうかの命運は自分が握っているということも暗に示しています」