去る2月中旬、フェラーリの新型車「ポルトフィーノ」が発表された。あのカリフォルニアの後継者である。Sixは、発表のために来日したフェラーリ極東・中東エリア統括CEOのディーター・クネヒテル氏とフェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長のリノ・デパオリ氏に早速、話をうかがった。
業績好調!増産されるフェラーリ
イタリアのスポーツカーの王さま、フェラーリは、5月3日、2018年Q1(1~3月の第一四半期)の業績を発表した。なんせイタリアでは5月3日はただの木曜日でありまして、憲法記念日でもなければ、ゴールデン・ウィークでもないですから。
で、それによると、前年同期比125台増(+6.29%)の計2128台を出荷。純収益は8億3100万ユーロ(1ユーロ=130円として、1080億3000万円)で、前年同期比1.3%の微増ながら、実質為替レートであれば6.3%増である。純利益は1億4900万ユーロで、同19.4%増となった。
要するにフェラーリは業績好調で、今年の生産台数は9000台に達するという予測を公表した。年産9000台! 跳ね馬をマークとするモデナの小さな自動車メーカーはいま、これまで私たちが思ってきたフェラーリとは明らかに異なる存在に変身しようとしている。2015年にニューヨーク株式市場に上場したときがはっきり節目だったことになるだろうけれど、フェラーリはますます成長していく。さなぎから蝶へと変わるメタモルフォーゼの瞬間瞬間を、同時代の目撃者として私たちは見ている。
フェラーリ極東・中東エリア統括CEOのディーター・クネヒテルと、フェラーリ・ジャパン&コリア代表取締役社長のリノ・デパオリがコンビで取材に応じるようになったのはいつからだろう。フェラーリ・ジャパン設立以来、最年少の社長にデパオリが就任したのが2014年5月、クネヒテルの極東エリア統括CEO就任が2015年4月だから、コンビを結成してはや3年が経つ。