過去最高の2.4兆円も稼ぎ絶好調のトヨタ自動車。かつてライバルだった日産自動車は一時経営危機に陥ったこともあり、国内では存在感が薄れていた。だが、ここにきてシェアが上昇している。エンジンは発電だけに使いモーターだけで走るハイブリッド車「e-POWER」(eパワー)で大攻勢に出ているのだ。日産がトヨタを食う日は果たしてくるのか。
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「2025年度までに国内販売台数の2台に1台以上が電動駆動車になる」
日産は4月20日に発表した中期計画で、こう強気の目標を掲げた。
環境に優しく運転支援で事故も起こしにくい新型車を投入し、トヨタに挑む。武器は充電不要の電気モーター走行システムのeパワーだ。22年度までに、このシステムを搭載する5車種を国内向けに売り出す。
eパワーはすでに高く評価されている。16年11月に初めて小型車「ノート」に搭載。日本自動車販売協会連合会によると、同年11月にいきなり1万5784台を売り上げ、日産車として往年の人気車「サニー」以来、約30年ぶりに新車販売台数で首位となった。その後も好調で、トヨタの「プリウス」を上回る月も度々あった。