完全禁煙店のグルメサイト「ケムラン」のトップ画面「ケムラン」のトップ画面

 さらに、このサイトの特徴は、店主に「禁煙店にしたきっかけや理由」を聞いて紹介していること。特に、「開店時は喫煙可だったが、途中で禁煙にした」という店の場合は「どのように禁煙にしたか」「禁煙後の客の反応」「客足や売り上げはどう変化したか」などを丁寧に聞き取る。

 伊藤さんはサイト開設の目的をこう説明する。

「飲食店側は、禁煙にしたいと思っていても不安が残るようです。そこで、このサイトは完全禁煙店に関する情報を共有するとともに、店を紹介することで飲食店を応援していきます」。運営費用は、文部科学省科学研究費や公益財団法人大阪府成人病予防協会、成人病医学研究助成などの助成金で一部をまかなう。

 今年の世界禁煙デーの5月31日からは、活動規模を広げて、ボランティアの「ケムラン特派員」を募集することになった。全国から飲食店の情報を集める。

 どんなふうに活動しているのか。今回、伊藤さんと東京在住の運営委員で大妻女子大学家政学部(食物学科)専任講師の清原康介さんのケムラン登録活動に同行した。

全面禁煙で飲食店をオープン
理由は料理人の味覚が落ちるから

 今年度、ケムランは東京都文京区社会福祉協議会の助成金制度「Bチャレ()」に選ばれた。このため、いま東京は文京区で重点的に活動している。「ケムラン文京区版」をつくり、完全禁煙の店を紹介する。ケムランのサイトでも順次、文京区のケムラン認定店を紹介していく。

 この日は口コミで聞いた、文京区千駄木駅近くの「牛もつ二鷹」へ行った。完全禁煙の飲食店を探すときは、口コミや飲食店検索サイトのほか、街を歩きながら「扉に禁煙マークを貼っていないか」「店の外に灰皿がないか」等を観察するそうだ。

※Bチャレ…文京区社会福祉協議会(地域連携ステーション「フミコム」)では、地域課題解決のための事業を募集し、その事業を実践する活動を助成している。文京区の「B」とチャレンジの「チャレ」。