じつは何種類もの投資信託を別々に購入しなくとも、これらを一定比率でセットにして販売してくれるバランスファンドという商品があります。低手数料のバランスファンドは次のとおりです。

・日興DCインデックスバランス
・三井住友・DC年金バランス
・ダイワ・ライフ・バランス
・DCニッセイワールドセレクトファンド

 どんな資産をどんな比率で組み合わせているか(アセット・アロケーション)は、バランスファンドごとにさまざまですが、これらのバランスファンドは前述の基本要素((1)(2)(4)(5))には投資しています。

インデックス投信をはじめる人が、いちばん最初に買うといい銘柄は?

 気になるのは、どれも日本比率がやや高めな点です。とはいえ、自国の比率を高めに設定するのは、どこの国にも見られる傾向で、心理的な意味合いが強いようです。また、エマージング国の株式・債券が入っているバランスファンドはあまり多くありません。その意味では、株式時価総額の構成比率に応じた世界分散が、完全に実現されているとは言えない面もあります。

 世界市場の構成比率により近いアロケーションを実現したい人は、各社が用意しているシリーズファンドを使って、自分なりに商品を組み合わせてみるといいでしょう。シリーズファンドとは、前述の6つも含めてさまざまなインデックス投信を「シリーズ化」して販売しているものです。シリーズファンドを使いながら、自力でアセット・アロケーションを行えば、細かなリスク調整ができるうえ、うまくいけばバランスファンドよりも手数料を抑えることができます。

 信託報酬が低めで、購入時手数料なし(ノーロードといいます)、解約時信託財産留保なしのものを選んでおきました。

・大和 iFree
・三菱UFJ国際 eMAXIS Slim
・ニッセイ・インデックスファンド
・One たわらノーロード
・三井住友DCインデックスファンド