さらに、働いている間は厚生年金保険料を払い続けるので、完全にリタイアした後は、年金額が増えるのだ。どちらかというと、メリットのほうが多いのである。

「減額される」という側面だけで判断しないのがポイントだ。

◆「社会保険の『第3号』の妻がいる場合、夫が会社を辞めると保険料はどうなるか」
 →夫が完全リタイアしたときに、妻が60歳未満なら妻自身が払うことになる。

 年金の制度上、社会保険での扶養に入っている配偶者を「第3号被保険者」といい、自分自身で社会保険料を払っていない。夫が定年以降も社会保険に加入して働き続けるなら、妻の「第3号」は引き続き有効だ。

 仮に妻が5歳年下なら、夫が65歳まで厚生年金に加入して働き続けると、妻は「第3号」のまま60歳を迎えることができる。夫がその前にリタイアすると、妻は自分で国民年金保険料を負担することになる。

 今年度の国民年金保険料は月額1万6340円、年20万円近い出費である。5年間なら約100万円。結構な負担になる。こういうことは、女性同士で話題に上ることがあるので、妻の方がよく知っている。夫が妻から「なるべく長く働いてね」と言われる理由は複数あるが、そのうちのひとつの理由なのかもしれない。

 妻が「第3号」ではなくなったとき、自身で国民年金保険料を払う以外にも「妻が社会保険に入って働く」という選択肢があることを知っておこう。フルタイムはもちろん、パートでも一定要件を満たすと、社会保険に加入できる。厚生年金保険料は労使折半なので、保険料の半分は勤務先が負担してくれて、妻の将来の年金額も増えるので一石二鳥だ。夫から提案してみてはどうだろうか。

◆「一度くらい雇用保険からお金をもらいたい」
 →65歳まで働いても求職活動すれば、もらえますよ!

 60歳定年ですっぱり辞めないと失業給付はもらえないと思っている人は少なくないのだが、それは勘違い。まずは、次の表を見てほしい。