聖徳太子のお札を持っていて
何かいいことってある?

1万円札、旧札と新札

 休眠預金探しをしていたら、私と義父の古い1万円札(1986年に廃止になった聖徳太子が絵柄の大判の紙幣)が出てきた。

 私の分は1万円札が1枚。23年前に結婚したとき、北海道の実家の近所の人が「将来価値が上がるかもしれないから、古いお札であげる」と結婚祝いとしてくれたもの。その存在をすっかり忘れていたが、FPになった今となっては、1万円は1万円、いつまで持っていても価値は上がらないことを知っている。

 義父の分は、30枚。仕事(自営業)で取引先から集金したときに、すべてピン札だったので取っておいたら、旧券から新券へ切り替えがあり「価値が上がる」と目論んで、大事に金庫にしまっていたという。

 聖徳太子の旧札は、流通量が多く希少価値がない、今でも有効な紙幣だからという2つの理由から、保存状態が極めてよいなどのレアケースを除けば「1万円は1万円」、それ以上の価値はないということだ。

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 今でも有効とはいっても、お店で使うと迷惑だろうから、私は休眠預金の解約のついでに「福沢諭吉」のお札に両替した。

 義父に「ずっと持っていても価値は上がらないよ。両替してこようか」と言おうかと思ったが、90歳がまだ夢を持っているなら、そのままにしておこうと黙っていることにした(たぶん、忘れていると思うけれど…)。

 相続発生時までそのままにしておいたとしても、そのときに両替すればいいだけ。価値は上がらないが、下がるわけでもないし、休眠預金のように手間のかかる手続きの必要もない。

 それにしても、上の世代の人は聖徳太子のお札はいつか価値が上がると考えるものなのですね。

 私は、休眠口座の5700円と聖徳太子の1万円の両替で、1万5700円の臨時収入を得た気分。夏休みの帰省費用のおこづかいに充てるつもりだ。

(株式会社生活設計塾クルー ファイナンシャルプランナー深田晶恵)