「睡眠時間は6時間くらいとるようにして、朝は白湯と手作りのスムージーを口にしています」
こう話すのは、吉田愛さんと共同主宰をつとめるSUPPOSE DESIGN OFFICE Co.,Ltd.の代表取締役で、建築家の谷尻誠(44)さん。そのような話を聞くと、ほんの数年前までは毎日朝5時までお酒を飲んでいたというのがにわかには信じられません。
「お酒はすごく好きでよく飲むんですけど、記憶をなくしたことも、二日酔いになったことも一度もないですし、普段、体調が悪いなんてこともほとんどないんです」
また、以前は朝5時まで飲んでいても10時には仕事をはじめていたそうで、こうした話を聞くだけでも、元来のポテンシャルの高さがうかがえます。
でも、疲れを感じるようになったわけでも、仕事に支障をきたしたわけでもない。食生活を変えるべき理由が特にない中で、モデルチェンジと言ってもよいほど生活を一変させたのはなぜだったのでしょうか。
「全然食事に気をつけない」「外で変なものを食べてくる」
妻が夫に抱く不満はなぜ解消されない?
建築家。SUPPOSE DESIGN OFFICE Co.,Ltd.(www.suppose.jp)代表取締役
1974年 広島生まれ。2000年、建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICE設立。2014年より吉田愛と共同主宰。広島・東京の2ヵ所を拠点とし、インテリアから住宅、複合施設など国内外合わせ多数のプロジェクトを手がける。最近では東京事務所に飲食業態「社食堂」や不動産屋「絶景不動産」を開業するなど、活動の幅も広がっている。作品集に「SUPPOSE DESIGN OFFICE -Building in a Social Context」(FRAME社)がある。
「生活が変わったのは、子どもができたこともあるけれど、やっぱり“健康マニアの奥さん”の存在が大きかったですよね。奥さんと出会ってなかったら?今も飲んだくれていたでしょうね(笑)」
料理研究家だという奥様は、発酵スペリャリストの資格を持ち、食事はなんでも自分でつくるといいます。
今は健康感度が高い男性も増えていますが、国民健康・栄養調査の数字を見ても、女性よりも男性の方が肥満の割合は高く(特に40代)、一般的に、健康リテラシーは女性の方が高い傾向にあります。
ただ、食に関して勉強したり見聞きしたりしたときに家族間でありがちなのは「◯◯するといいよ」「◯◯したら?」というアドバイス。そして、私がよく聞くのは「どんなに言っても全然食事に気をつけてくれない」「外で変なものを食べているに違いない!」という妻側のため息です。