北海道地盤で合併・買収(M&A)で本州南下作戦を展開するアークスや、平和堂、さらにバローなどは今年の決算で軒並み減益となっている。人手不足を背景にした人件費の高騰という要因もあるが、ベースにはコンビニ、ドラッグストアとの競争が激しさを増していることがある。

各地で芽生え始めた
食品スーパー反撃の“狼煙”

 しかし、押されているSMとて黙っていない。

 バローは生鮮食品を拡大した店舗の出店を開始した。精肉、青果の売り場を広げ、鮮魚に専門店を導入するなどして生鮮食品部門の売上高で全体の「5割以上」を目指すという新型の店舗モデルである。

 最近ではロードサイド型の鮮魚専門店チェーンも急成長しており、生鮮食品にも専門店化を求める動きがある。つまりドラッグストア、コンビニの泣きどころである生鮮を徹底的に強化して、戦う土俵を替えるという戦略だ。

 イオンの岡田元也社長は今年中に傘下のSMグループの再編を進める考えを明らかにしている。全国の「マックスバリュ」やM&Aで傘下に入れたSMの再編でスケールメリットを出し経営体質の基盤を強化、ドラッグストアなどに対抗していく。

 岡田社長は「SMは売上高2000億円を目標にしてきたが、2000億円では大したことができないことも分かった」とSMの再編に前向きな姿勢である。

 イオンSMグループの再編で先行したマルエツ、カスミ、マックスバリュ関東の3社の経営統合によるUSMH(ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス)は今年、3社の共通の機能、業務プロセスをHDに統合して、本格的な統合効果を引き出す方針だ。アークスでも傘下のSMのシステムを統合、業務の改善を展開、収益力を強化していく考えだ。

 SMはコンビニの惣菜やドラッグストアの安売りに負けない“食の専門店”として存在意義をいかに出していくかが問われている局面に入っている。各地で芽生え始めたSM反撃の“狼煙(のろし)”は、SMという業態の今後の行方を占うことになりそうだ。