GPIFがフィーを見直しPhoto:PIXTA

GPIFの新たな試み

 7月11日の『日本経済新聞』(朝刊)に、興味深い記事が載った。タイトルは「年金運用は信賞必罰 試練のアクティブ投資家」。執筆者は前田昌孝編集委員だ。

 今や世界最大の機関投資家であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が、国内株式のアクティブ運用において、委託先の運用機関に対し、これまでよりも強化された成功報酬型のフィー(運用手数料)を導入するという話が紹介されている。

 仮に、アクティブ運用のフィーが固定的な場合に年率25bp(ベイシスポイント。1bpは1%の100分の1)だとすると、新しいフィーは、ベンチマークに対して2%の超過収益率が獲得できていたら25bpとなるが、超過収益率が0%以下の場合はインデックス運用並みの5bpに落ち込む。一方で、プラスの超過収益率が取れた場合は、これに比例して青天井で報酬が増えるようなイメージだ。

 例えば、5%の超過リターンが獲得できた場合、5bpに5%×0.1=50bpが乗って、55bpの報酬がもらえるようなイメージだ(日経のイメージ図による)。