新生児の子猫の世話は大変
猫好きの妻は、子猫のミルクボランティアと預かりボランティアに取り組んでいたが、愛する息子に悲劇が起きる…(写真はイメージです) Photo:PIXTA

子猫を殺処分から救う
ミルクボランティア

 美枝子さん(仮名・38歳)は動物愛護団体に籍を置き、さまざまな活動をしているほか、数年前まで、「子猫の一時飼育ボランティア(通称ミルクボランティア)」と飼い主が見つかるまでの「預かりボランティア」にも取り組んでいた。

 生後間もない新生児期の子猫の世話は本当に大変だ。24時間、昼夜を問わない献身的なケアを必要とし、ちょっとしたことですぐに死んでしまう。

 授乳は2時間おきに1度、1日に7~8度は与える必要がある。テレビのドラマなどでよく、拾った子猫に牛乳を与えるシーンがあるが、現在ではあまりお勧めできないとされている。牛乳には猫が消化できない成分が含まれているため、ひどい下痢をして命を危うくする可能性があるからだ。子猫用のミルクを用いるのが常識である。

 子猫は排尿・排便も自力ではできない。母猫は肛門あたりを舐めることで排泄を促すが、人間はそうもいかないので子猫を抱き上げ、柔らかいコットンなどで優しくパッティングしてあげることになる。

 野良の子猫の場合、動物病院の受診は必須だ。命にかかわる感染症にかかっている可能性があるからだ。

 近頃は空前の猫ブームと言われ、日本中が猫のかわいらしさにメロメロになっているイメージがあるが、実際には平成28年度に全国各地の動物愛護センターに引き取られた猫の数は7万2624頭、そのうち2万9654頭の子猫を含む4万5574頭が殺処分された。

 子猫が殺処分される最大の理由は、世話の半端ではない大変さだ。動物愛護センターの職員体制では無理なので、ボランティアの出番となる。