通信事業の一本足打法からの脱却を狙うNTTドコモ。吉澤和弘社長に、戦略を聞いた。
──通信に次ぐ柱と期待されるスマートライフ事業の伸びが、今期はほぼ横ばいの計画です。
今期は次なる成長に費用を掛けます。次世代通信「5G」と融合させた、ライフスタイルを改革するサービスを強化するための投資で、利益面では足踏みになります。
一例は、視聴スタイルの革新です。スポーツやライブを、もっと臨場感のある見せ方はできないのかと追求しています。
──収益はどう得るのですか。
やり方にもよりますが、興行主が、来場者に体感を提供する「B to B to C」ビジネスになりますので、来場者が入場料を支払い、それを興行主とドコモでシェアする形になると考えています。
また、5Gの通信料は、サービスとセットでの支払いになるでしょう。5Gの世界では、通信とサービスの料金を別々に取ることは減ると感じていて、通信とサービスのセット料金という体系は、法人向けとの親和性もあります。
実際に収益が上がるのは東京五輪のある2020年。ここに照準を絞り開発を進めています。
──持ち株会社のトップが代わり、海外戦略に変化はありますか。