適正な料金水準を見誤らせる
「独自プラン」のまやかし

 前述したドコモの5GBで7000円という価格は、多くの利用者にとって2年縛りでの端末の価格がコミコミになっている。たとえば新規契約でiPhone 8 Plusの64GBを購入する場合、端末価格は10万440円のところを、月々サポートの2376円分が2年間分割引きになって、実質5万7024円も端末価格を安くしてもらっている。他社からの乗り換えなら、端末はさらに安くなる。

 だから、大手携帯電話会社を利用する人の多くは、契約時に新規端末を購入し、2年縛りが終わるとまた別の端末を購入している。そして格安SIMの会社と契約する人は、新しい端末を買わずに、もともと持っている端末にSIMを差し替える。この前提が違っている。

 先ほどの計算で、仮にドコモの5GBプランが4割安の4200円になってしまい、そこから携帯電話メーカーから出る端末の販売促進費の2376円分を引いたら、ドコモの料金は実質1824円に下がってしまう。そうなったら格安SIM会社は皆、価格競争力を失って、廃業せざるを得なくなってしまうのだ。

 つまり、日本の格安SIMやイギリスの携帯料金と比較をするのであれば、ドコモの5GBプランは7000円ではなく、月々サポートの2376円を差し引いた4624円だと捉えるところから議論を始めるべきだ。だとすれば「イギリスの携帯料金は日本の5割以下」という認識はスタート地点がちょっと違っている。

 3番目に「とは言っても、2年ごとに新しい端末に買い替えさせることや、最近出てきたような高い端末は4年縛りにして大幅に値引きするというのは、結局のところ資源の無駄遣いを促進するのではないか」という問題提起は、環境問題の観点からはあるかもしれない。

 私も3年目に入ったスマホに格安SIMを入れて使っているクチで、買い替えはエコではないと思っている。多くのユーザーが2年ごとに新端末に乗り換える現在の習慣は、環境問題の観点からはなくすべきだろう。