なぜ、プラットフォームは既存のビジネスを打ち負かすことができるのか?
なぜ、こんなにも速く、大きく成長できるのか?

「プラットフォーム」は、現代において経済的、社会的に最も重要な発展を遂げてきたビジネスモデルであり、また組織モデルだともいえます。本書は、そうしたプラットフォームを包括的に捉え、信頼性が高く、スッキリと整理された戦略ガイドを届けようとした初めての試みです。

 日本のバブル崩壊後、日本企業がリストラ等の経営引き締めで低迷を抜け出そうと苦心しているさなか、アメリカ発のドットコム・バブルが発生しました。これは株式市場で踊った一部の人を除いて、ほとんどの日本人にとって完全に対岸の火事だったかもしれません。

 著者たちはそこから学びはじめます。「アマゾンやグーグルはなぜ成功し、なぜほとんどのドットコム企業はつぶれてしまったのか」

 それから20年近くが経ち、著者らは「プラットフォーム研究の第一人者」として多くの研究成果を発表しました。アメリカでは多くの企業がプラットフォームを志向し、これまで主流だったポーターの戦略論とはまったく異なる戦略モデルを駆使するようになります。低迷を続ける日本企業は、こうした動きをまったく見ようとしなかったのかもしれません。

 その結果、日本で少しでも広告のビジネスに関わっていた人たちの利益のかなりの部分が、グーグルやフェイスブックといったプラットフォームにさらわれ、アマゾンは日本で最も影響力のある小売の一つになり、幅広い企業がその対応に苦労しています。いずれの場合も、日本でその仕事に携わっている人たちには、対抗する手段がありません。

 極めて高額な資金を集めるユニコーンと呼ばれる、シリコンバレーのベンチャー群は、多くがプラットフォーム企業です。しかもそのほとんどは社員数がごく少なく、自分たちではソフトウエア以外には何もつくっていない企業がほとんどです。彼らに日本を含む世界中の大企業が利益をすっかり奪われています。

 いったい何がいけなかったのでしょうか。どうすれば、既存企業はプラットフォーム企業に対抗できるのでしょうか。そしてどうすれば日本から世界的プラットフォーム企業が生まれるのでしょうか。本書には、そのために必要なことが書かれています。

ネットワーク効果、需要サイドの規模の経済、マルチサイド市場、コア・インタラクション、キュレーション、オープン&クローズ、マルチホーミング対策、IoT……

前世紀の戦略論では取り扱われなかった経営戦略の新たなツール群も登場!

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