はやりものに飛びつくと
ろくなことはない

 ところが、思うように業績が上向かないために株価は下がり、しばらく低迷するのだが、後に業績が伴ってくると株価も上がるということもよくあることだ。

 例えば、ソフトバンクが2000年前後に株価が20万円以上をつけたのは「理想買い」の段階だったと考えられる。その後、株価が大幅に下落し、しばらく低迷を続けたものの、後に取り組んだ携帯電話事業が中核となり、着実にキャッシュを生み出す企業になってからは再び上がってきた。これは「理想買い」から「業績買い」に移行したいい例と言えるだろう。

 テーマ型ファンドでも、本当にしっかりと長期に継続しそうなテーマのものであれば、長期投資として買っておくのも悪くはない。ただしその場合でも、理想買いで盛り上がっているさなかに、わざわざ高値で買いにいく必要はない。理想買いの後、いったん株価が下がったときに買えばいいのだ。

 結論として、長期的に資産形成を目指す一般投資家は、短期的な人気に左右されるテーマ型ファンドを買わないほうが賢明だろう。“はやりもの”に飛びつくとろくなことはないというのは、投資の世界でも真実だからだ。

(経済コラムニスト 大江英樹)