税務調査で「日当が高い」といわれたら、修正申告ではなく、更正決定をしてもらいましょう。

 更正決定は、税務署が会社の誤りを証明して、正しい税額を決定することです。日当が高いと証明するのは税務署であり、そのハードルは高いのです。

あらゆるものを調査して
日当をもらう

 この日当は、調査費と上手に組み合わせるとよいと考えています。

 例えば、小売業を営む経営者が国内でも海外でも、旅行に行ったとします。そのときに、現地の小売店に足を運び、写真を撮っておきます。後日、その写真を貼って「◯月◯日、××××視察、参考になった点は××××」と記録を残します。

 そうすれば、立派な市調査の調査研究費として処理できます。

 さらに、高めに設定した日当をもらえば、お金は貯まっていきます。

 ホテル業の経営者であれば、どこに行こうが市場調査になります。一流ホテルの接客、部屋の内装、アメニティなどすべて調査研究目的にできますね。あるいは、飲食業であれば、どこで食事しようが、メニューの調査という名目が立てられます。

 必ずしもご自分の会社のご商売と同じ業態でなくても、参考になる部分は必ずあります。女性用下着メーカーの常務は、若い子の調査と称し、夜な夜な市場調査に出かけています。これも確かに市場調査といえますね。

「好奇心を持って調査する」という視点に立てば、街の歩き方は変わります。その際、現場写真や調査記録といったエビデンスを必ず残すクセをつけましょう。旅行の場合、旅程表、見積書、請求書はすべて「視察旅行」としておきましょう。

 エビデンスさえ整えておけば、税務調査を恐れる必要はありません。