中小企業やオーナー会社の一番の悩みは、稼いだお金の流出をいかに防ぐか。決算書を見るたび、せっかく稼いだお金が無策のまま税金などで流出しているのを嘆いているだけではいけない。『会社にお金を残したいなら今すぐ経費を増やしなさい』の著者に、中小企業向けの節税のポイントを聞く。
財務に強い会社は
日当を多く支払っている
初めてお会いした経営者には「出張日当はいくらでしょうか?」と聞くようにしています。
このように質問すると、一番多いのは“1万円前後”という答えです。
「なぜですか?」と質問すれば、「顧問税理士と相談して決めました」と返ってきます。なかには、「日当はもらったことがありません」という社長さんもいらっしゃいます。「とくに理由はないけど、必要ないと思ったから」というのが理由だそうです。
その一方で、「日当は3万円もらっています」という社長もいらっしゃいます。「だって、日当には税金がかからないでしょう」とおっしゃいます。
そのとおりです。財務に強い会社は、給料ではなく日当を多く支払うようにしています。