4極が入り乱れて
自動運転車の開発競争が激しく
自動運転車の開発競争が激しくなってきた。注目されているのは米・グーグルのような“もの作り”をしないIT企業だが、開発の最前線は自動運転のためのAI(人工知能)開発、AIの頭脳である高度集積チップの開発、それと実際の自動運転動作を制御・実施するアクチュエーター(機械動作機構)技術である。米国、中国、欧州、そして日本。この4極が入り乱れての開発競争になってきた。
中国のIT大手である百度(バイドゥ)はこのほど、自動運転技術の開発を加速させるため15億ドル(約1670億円)を投入し、投資ファンドを設立、中国国内のスタートアップ企業に対する支援を開始した。自動運転AIを早期に実用化するため、百度は今年3月に提携先企業との間でAI情報を共有するオープンソースキット、アポロスケープを導入、人海戦術が必要になるAI開発を分担し合う方法を選んだ。この取り組みに参加する中国企業の中には百度出身者が立ち上げたスタートアップ企業もあり、この投資ファンドはそうした有望な企業に融資を行う。