デンソー以下トヨタ系部品4社が
共同記者会見

デンソー本社Photo by At by At

 今夏も終わろうとする8月27日、名古屋のホテルでデンソー、アイシン精機、アドヴィックス、ジェイテクトのトヨタ系部品メーカー4社の社長がそろって記者会見を行った。

 デンソー以下4社は、自動運転の技術開発で2019年3月に新会社を設立すると発表。電装品に強いデンソー(出資比率65%)、変速機などの駆動部品のアイシン(同25%)、アイシン子会社でブレーキのアドヴィックス(同5%)、ステアリングのジェイテクト(同5%)と、デンソーを中心に自動運転の制御システムの一貫体制を整える。

 4社による新会社は、自動運転の統合制御用ECU(電子制御ユニット)のソフトウエアを開発する。この統合ECUとコンポーネントをセットにして完成車メーカーに売り込むことにしており、トヨタだけでなく世界の自動車メーカーや新興企業への供給を狙う。

 会見で有馬浩二デンソー社長は「4社が自律的に総力を結集して新たな一歩を踏み出す。1社では実現できない付加価値を生み出すことができる」と強調した。

 また、この発表とともに、デンソーとアイシン精機が折半出資で、電動車の駆動モジュールを開発・販売する新会社を2019年3月に設立することも発表された。

 自動運転と電動車は、コネクテッドやカーシェアリングとともに次世代自動車技術の大きな眼目であり、システムとして高度に連携させるための競争が激化している。そこには完成車メーカーにメガサプライヤー、IT大手企業が絡んで、従来とは異なる競争が繰り広げられている。