大規模修繕工事にまつわる談合・リベートはまだまだ多い。
大規模修繕工事にまつわる談合・リベートは業界には根強く残っている(写真はイメージです) Photo:PIXTA

大規模修繕工事にまつわる談合・リベート問題は、テレビや新聞、雑誌で話題になることも増えてきたが、まだまだ業界全体が改革されるには至っていない。依然として「食い物」にされている管理組合が多いのが現状だ。悪徳コンサルタント会社や工事会社に、自分たちの財産が巧妙にかすめ取られている実態を知っていただき、マンションに住むすべての方がこの問題に向き合うようになることを期待し、改めてこの問題を取り上げることにした。(株式会社シーアイピー代表取締役・一級建築士 須藤桂一)

不自然な価格差の数字が並ぶ?
大規模修繕工事の見積金額の不思議

 今年の夏は異常ともいえるほど暑かった。実際、埼玉県熊谷市では最高気温41.1度を記録したのをはじめ、全国各地で観測史上最高気温を更新。東日本の平均気温は平年を1.7度上回り、1946年の統計開始以来、過去最高となったほど、本当に暑い夏だった。

 そんな連日の暑さの中、私はペットボトルのお茶や麦茶を毎日のように飲んでいた。たいていのペットボトルのお茶は、自動販売機で買えば150円だ。だが、同じお茶でも、コンビニでは120~130円で買えたり、大型スーパーなら90円台で買えるところもある。反対に、観光地へ行くと200円という値段設定になっていたりする。同じお茶なら当然安いほうがいいので、スーパーで格安のお茶をまとめ買いし、それを持参して飲むようにしていた。

 このように、同じ商品でも、買う場所によって90~200円という価格の差が生じる。商品の価格にいろいろな値段があることは常識で、できるだけ安く買おうと、安く買える店を調べたりするのは誰でもやっていることだろう。

 しかし、それが大規模修繕工事となると、事情が変わってくる。