世界で著書累計100万部の猫を愛する専門家が、猫から日々教えられている生きる知恵を綴った『猫はあきらめ時を知っている』の日本語版が刊行された。お気に入りの隠れ家を持ち、高価な物より段ボール箱を愛し、美味しくない食事は遠慮なく残し、どうやらこっそり人間をしつけているらしい……そんな猫が、常に周りの目を気にして生きる人間たちに、もっとラクに生きるコツを伝える一冊から一部抜粋して紹介しつつ、無類の愛猫家の翻訳者・吉田裕美氏が猫への思いを綴る。猫にありがちな日常の仕草には、どんな偉人の名言にも勝る、深い人生哲学が込められている!(以下、執筆/吉田裕美)

規則正しく食べよう

猫は規則正しく食べるので、
時間になると食事を催促する。

消化に悪いので、
急いで食事をかきこんだり、
ながら食事をするのは極力避けよう。

(セリア・ハドン著 平田光美訳『猫はあきらめ時を知っている』より)

うちの猫は、夜はいつも私のベッドの足のほうで寝る。
私としては、喧騒の昼が終わって眠りにつくまでのわずかな時間、猫をさわってモフモフとした毛の感触を楽しんでいたいところ。
けれど、猫のほうはこちらが手を伸ばしても触れそうで触れられないくらいの絶妙な距離を保って丸まっている。
猫が夜行性だなんて誰が言ったのか。
夜中に私がトイレに起きても、知らん顔。
ところが……。