世界の大手テクノロジー企業はこれまで以上にハードウエアの販売を強化しているが、多額の利益を手にできているのはアップルだけだ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトは今秋、スマートフォン、スマートスピーカー、タブレット端末、ノートパソコン、音声操作できる電子レンジなど多くの新製品を発売するが、厳しい現実はすぐには変わりそうにない。フェイスブックもこの仲間に入ってくる。同社を信頼してカメラを自宅に置いてくれる人がまだいると信じ、ビデオチャット用端末「Portal(ポータル)」を投入するのだ。これらの新製品が成功するかどうかは分野によって違うだろう。アマゾンとグーグルは現在、スマートスピーカー市場のトッププレーヤーだ。マイクロソフトはタブレット端末の分野でまずまずのニッチ市場を開拓した。一方、グーグルは携帯端末向けの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を握っているにもかかわらず、スマホ市場では大したシェアはない。いずれにせよアップル以外の企業にとって、ハードウエアは巨大かつ利益の大きい中核事業の付け足しにとどまっている。新製品が予想外に成功したとしてもそれは変わらないだろう。
ハードウエアに固執するIT大手、その本当の狙い
グーグル、アマゾン、マイクロソフトが次々に新製品を発売している
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