税金の専門家の中には、「あまりにも有利なので、例えば年率0.1%といったレベルで特別法人税が復活しても、バランス上おかしくない」という推測を述べる方もいる。そうした政策には賛成しないが、バランスだけを考えるなら、一理ある意見なので、不気味だ。例えば、特別法人税をごく低い税率に改定して適応・復活するなら、不確実性は減る。

 しかし、筆者は、運用機関が0.01%単位の運用管理費用削減競争に経営努力する中で、上記のような課税を行うべきではないと考える。税収への影響は、確定拠出年金の掛け金の額を決める際に織り込むのが合理的だろうし、老後の資産に対して課税を強化したいなら、例えば富裕層への資産課税などで行う方がいいだろう。

 ともあれ、特別法人税の問題は凍結の延長を繰り返すのではなく、決着をつけるべきだ。

 もちろん、「廃止」がシンプルであると同時に最も望ましい。

(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)