米中間選挙の結果から、米国の主要政党がこの10年間にたどってきた変化がより鮮明になった。民主党は主要都市とその周辺部で結果を出し、共和党は地方や小さな町を制した。開票結果によると、下院では民主党が(米東部時間7日夜までに確定していない17議席を除く)共和党の27の現有議席を奪取し、過半数議席を獲得した。一方、上院は(3議席が未確定ながら)共和党が2議席上積みして多数派を維持した。これは「うねり」というよりも、バラク・オバマ氏が2008年に大統領に選出されて以降、米社会を緩やかに押し流す「溶岩流」の続きとみるべきだろう。オバマ前大統領の就任を機に、地方の白人有権者の民主党離れが起きたのと同様、ドナルド・トランプ氏が大統領に当選して以降、教育を受けた都市郊外の住民は共和党にそっぽを向いた。6日の投票でもこの傾向は続いた。これは今後、ワシントンの与党勢力を変化させるだけでなく、候補者の有権者との向き合い方を変化させるだろう。