株式・債券・通貨・コモディティ(商品)市場がそろって乱高下する中、これまでそれ以上に変動の激しかった仮想通貨がここに来て静けさを保っている。ビットコインは過去数週間、概ね6500ドル(約74万円)前後で推移。昨年の熱狂的な急騰、そして今年に入っての急落からは、打って変わったような静けさだ。仮想通貨を支持する人々は、変動が抑えられている現在の状況が寄与し、決済手段としての仮想通貨の役割が高まることを期待している。10月1日以降、ビットコインが2%以上の変動を記録したのは3日のみ。一方、2017年終盤以降これまでの1日当たりの値幅は平均5%で、2桁に上ることも多かった。ビットコインの足元の動きは、一般的な金融市場の動向とは対照的だ。米国株は10月、月間としては7年ぶりの大幅な下げを記録。S&P500種指数は10月初めから2%以上の振れを記録する日が4度あった。債券利回りは跳ね上がり、新興国通貨も急落。米原油先物は弱気相場入りした。