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10年以上貫いてきた顧客中心設計が
ドロップボックスのアドバンテージ

――ヤミニ・ランガンCCO(最高顧客責任者)に聞く

ダイヤモンドIT&ビジネス
2018年11月16日
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――コラボレーションというと、ファイル共有のことだけではありません。テキストのチャットやオンライン会議、画面共有などの機能をまとめて使うことが多いと思います。大手のソフトウェアベンダーは、コラボレーション機能を自社内で統合する動きも見られますが、Dropboxはどう対処するのですか。

 いくつかのサービスを統合する際に、一般的には2つのアプローチが考えられます。まず1つ目が、自社で全てを開発して「スイート」化すること。そしてもう1つが、「ベストオブブリード」を組み合わせることです。スイート化は、言わば自宅の庭に壁を作ってしまうようなもので、囲い込みにはなりますがそれを使うユーザーが外の世界と隔離されてしまいます。それに対してベストオブブリードは、選択肢があることで、ユーザーは自由になります。

 我々は、ベストオブブリードを支持しています。実際、グーグル、マイクロソフト、アドビ、セールスフォース・ドットコムなどとは戦略的なパートナーシップを発表しており、パートナーは今後も増えていく予定です。ユーザーには自由度のあるアプローチで進めています。

 その一方で、自社で開発しているツールもあります。テキストや写真、動画をチームで共有できるコラボレーションツールである「Paper」(ペイパー)をリリースしました。すべてオンライン上の作業によって、議事録やタスクリストのような文書から、本格的なWebサイトまで、メンバー間の共同作業によって作ることができます。

 ただしこれも他のアプリとの連携を樹脂しており、例えば、チャットアプリとして有名な「スラック」の中にPaperを組み込むことができます。Paperは日本でも非常に注目されていて、すでに一部の企業で活用が始まっています。

建設業界の標準ツールとAPIで連携

――ビジネスで利用するアプリケーションは、クラウドサービスとの連携だけではなく、社内の業務アプリケーションとの連携も必要になります。

 はい、Dropboxでは業界別の事情に合わせたファイル共有の仕組みを提供しています。それによって、文書管理のワークフローがシンプルになり、格段に生産が上がります。

 その象徴的な例が建設業界です。大手建設会社にとって重要なのは、たくさんの下請け業者(外部企業)が集合したチームで仕事をスムーズに進めることです。現場でもオフィスでも、大量の図面などの文書を共有しなければなりません。たとえば新規に新しい施工案件(プロジェクト)を立ち上げる時は、建設業界の標準的なプロジェクト管理ツールとAPI(アプリケーション・プログラム・インターフェース)でDropboxがつながっているので、メンバー間で必要な情報が瞬時に共有できます。業務環境とシームレスに連携できることが、ビジネスでは最重要ポイントです。

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