英国企業と国際的企業の幹部らは、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)をめぐる新たな不透明感に伴う為替相場の変動に身構えている。英ポンドの対ドル相場は15日に1.9%下落した。EU離脱に向けたテリーザ・メイ首相の対応への不満から、ドミニク・ラーブEU離脱担当相を含む6人の閣僚が辞任したことが材料となった。ポンドは、円、カナダ・ドル、スイス・フランなど他の通貨に対しても下落した。ポンドの対ドル相場は、EUとの間で今週まとまった離脱合意が英閣議で了承されたことを受け、14日には上昇していた。15日の相場はこの上昇を打ち消す形となった。為替ストラテジストらによれば、各企業は数週間前から外為市場のボラティリティの急上昇に備えていた。バークレイズの外為取引部門の責任者ジェームズ・ハセット氏は「数月前からヘッジ取引が増えていた」と指摘。「英国企業と欧州大陸企業は輸出入の両分野で、自社が抱える為替変動リスクをヘッジしようとしている」と述べた。
ブレグジットの行方警戒、相場急変に身構える企業
有料会員限定
あなたにおすすめ