頭の中で思い描いたテクノロジーがかつてないほどのスピードで実現し、十億ドル規模の事業に成長しているような気がする。そして実際、それは現実に起きているのだ。例えば2009年創業のウーバーは、2013年にドライバーに自家用車での登録を認めた。そこからわずか5年で世界70カ国以上でサービスを展開し、多数の模倣企業と競い合うようになった。同社は2019年中の新規株式公開(IPO)を検討中で、企業価値は1200億ドル(約13兆5000億円)に上る可能性がある。これが現実になれば、過去の記録を大幅に塗り替える米国史上最大のIPOとなる。ハッカソン(一定期間で集中的に行われるプログラムの共同開発)で生み出された新しいソフトウエアがその翌日にアプリストアで販売され、複雑なハードウエアでさえも数カ月で製造ラインに乗るようになった現在、製品の成否の鍵を握るのは消費者、労働者、規制当局者としての人間だ。製品の売り込みが成功して私たちが飛びつけば、テクノロジーは瞬く間に社会通念を一変させ得るのだ。
テクノロジーの未来、カギを握るのは人間
新たなテクノロジーの実現はもはやテクロノジー自体の問題ではない
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