でも、1杯のビールを前にしたとき、「100日後には10kg落ちるんだからやめよう」と思うよりも「今日くらい、この1杯くらいはいいか」と思うことの方が多いのが現実です。行動経済学によると、結果までの時間が長くなるほどに価値は落ちていくといわれています。だから、先の10kg減より目の前のビール、というように、今得られるものを選択してしまうのです。

 ですから、目標を高く持つことも大事ですが、遠い先に達成できることだけを設定するのではなく、その効果を「日常的に実感できること」で見つけることも大事です。これまでこの連載に登場してくださった方々も、壮大な目標を掲げて食生活に気をつけているというよりは、日常的にメリットを実感できるような何かを持っていらっしゃいました。

・寝起きから快調
・仕事に集中できる
・エネルギーにあふれている
・階段を心地よいテンポで昇降できる
・着たい服が気持ちよく着られる

 1つ1つはささいなことかもしれませんが、何かしらメリットを感じられたら、「もうやめた!」という気持ちにはなりませんよね。10kgの減量を目標にした場合、達成するまでは、価値やメリットをあまり享受できません。でも、こうしたことに意識を向けると、取り組む価値を感じることができるのではないでしょうか。そして、価値を感じるからこそ、日々のちょっとした努力にストレスを感じなくなって、それが継続させる原動力にもなるのです。

(3)小さなことも評価する

「やればできる」という自信、つまり自己効力感は一度限りの大きな成功よりも、スモールステップでもポジティブな評価がこまめにあることが良いとされています。自分はダイエットを成功させることができる人間だ、という自信を持つためにも、小さな行動でも自分で評価をしてあげることが大事です。