大半の市場がさえないリターンと乱高下を経験している年には、キャッシュがもてはやされる。  今年は米国でキャッシュ(現金・現金同等物)が資産クラスの中で有数のパフォーマンスを記録しそうだ。株・コモディティ(商品)・債券相場が珍しく同時安を演じているため、キャッシュは苦戦する資産運用会社を引き付けている。資産クラスの変更を図る投資家にとって、リターンが上昇しているキャッシュは一段と魅力的だ。世界経済が減速の兆しを見せ、連邦準備制度理事会(FRB)が徐々に金利を正常化するなか、市場はターニングポイントを迎える可能性がある。