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現場力を伸ばす先端IT活用の鉄則

先進テクノロジーがヒートアップ!!
ビジネスの「枠」を溶かし始めるか?! Project Glass、Google Car、SemanticMap……

安間裕
【第10回】 2012年5月23日
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ITでビジネスの「枠」が溶け始めた?

 こういった動きは、これまでの「業界」の常識を、どんどん超えてきています。

 例えば、先の「自動」自動車、もともと、インターネットの検索エンジンだったGoogleが、ARメガネくらいならまだしも、IT基礎技術を進化させ、得意の地図データ技術を駆使して、自動車まで作っちゃったという話なわけです。

 アマゾンは、前回の「ロボット」の話で書きましたが、ルンバみたいなロボットによる自動倉庫で世の中を変えているキバ・システムズを買収し、自分たちの「スマート倉庫」をビジネスにしようとしています。

 これって、富士フイルムが、フィルム事業に限界が見え始めた時に、いち早く、持っている強み(Seedsとかって言いますよね)を活かして、化粧品業界に打って出たのと、根本は同じだと思います。

 似たような話としては、冷蔵庫を作っていたエジソンのGEが、今では、保険などの金融の会社になった事例などが、代表的でした。

 でも、大きな違いは、両社が「本業でつらくなったから」だったのに対し、こちらは非常に自然に、進化論的に、どんどん変革を遂げていることと、それから、そのエンジンはITであることだと思います。彼らは、何の「けれんみ」もなく、ITによって、ビジネスの「枠」を軽々と越えていきます。

 我々も、最早、何でもアリで、常に先端ITを使って、新しいことを追い求める姿勢が必要なのかもしれません。

 そのためには、先端ITに常に敏感であることと、旺盛な好奇心が、とても大切だと思います。

 私の息子が1歳くらいのとき、珍しくもなんともない「葉っぱ」を、非常に興味深げに、いつまでも、表裏(おもてうら)を交互に凝視していたのを良く覚えています。彼にとっては、初めての「葉っぱ」なので当然と言えば当然です。

 ところが我々は、それが本当はすごく珍しいかもしれないのに、「ちらっ」と見ると、「あー、ただの葉っぱの一種だから特に見る必要はないや」とカテゴリー分けをし、脳みそのタンスのどこかにしまっちゃう、そういう脳みそに、いつの間にか、なってしまっているのかもしれないと思います。

 旺盛な好奇心は、計り知れない、新たな道を開拓するエネルギーを生みます。

 Googleやアマゾンのように、旺盛な好奇心と、「けれんみ」のないビジネスの「枠」への無頓着さを持たないと、ITを武器とした、リアルタイム・ビジネスの特急電車に乗り遅れてしまうのかもしれません。

 ところで、この「Google Car」、トヨタのプリウスをベースに改造をしています。

 上記の「サイバーナビ」もそうですが、こういったことを聞くと、されど、ニッポン!!って感じがします。誇りと自信を持って、ITを武器に、新たな進化の扉を開け、未来の一員になろうではありませんか。

 次回もまた、先端テクノロジーがもたらすイノベーションについて、新たな視点で書いてみたいと思います。

 お楽しみに!

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グローバル経済のなかで地盤沈下の進む日本。再びIT先進国として飛躍するためには、ITをビジネスの武器とする発想が必要だ。ビジネスは現場が肝心。現場の意思決定のスピードアップなど現場力向上に先端ITをどう生かしていけばよいか、IT業界のフロントランナーがわかりやすく解説する。

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