今年の3月、非常にショッキングなニュースが世界中を駆け巡りました。

「米Amazon.comは3月19日(現地時間)、物流センター向け運搬ロボットメーカーの米Kiva Systems(キバ・システムズ)を買収することで合意に達したと発表した。買収総額は約7億7500万ドルで、取引は第2四半期(4~6月)に完了する見込み。」(出典:Yahoo News)

出荷される製品が載った棚が自走する逆転の発想

 皆さんは、この、キバ・システムズってご存知ですか?

 自走型ロボットによって、物流倉庫や配送センターにイノベーションを巻き起こし、数年前から超話題になっている、MIT(マサチューセッツ工科大学)出身の技術者たちが作ったベンチャー企業です。

 アマゾンが傘下に入れた、靴と衣料品の製造インターネット販売を行うZappos.com(ザッポス)や米薬局チェーン大手のウォルグリーン、世界最大のオフィス・サプライ会社、米ステープルなどが導入し、その斬新さから非常に注目されてきました。

 このどこが斬新かというと、お掃除ロボット「ルンバ」みたいなやつが、棚を下から持ち上げて、必要な製品を載せた棚をピッキングをする人の周りに移動するというものです。

 つまり、人は移動する必要がなく、棚が人に集まってくるという、“逆転の発想”の画期的なアイデアです。