北朝鮮は20日、米国が先に核の脅威を取り除かなければ自国は核開発を放棄しないと表明した。国営メディアが報じた。両国間の交渉がこう着状態に陥る中、状況の打開が一段と難しくなっている。前日、米政府の首席代表を務めるスティーブン・ビーガン北朝鮮担当特別代表は、米団体による北朝鮮への人道支援を巡る制限を見直す意向を示し、北朝鮮に歩み寄りの姿勢を示したように見えた。だが北朝鮮はこの日の発表文で、まずは米国が「南北朝鮮および朝鮮半島を標的にできる周辺地域からあらゆる核の脅威を取り除くべきだ」と主張した。6月の米朝首脳会談以降、両国の交渉は滞っている。マイク・ポンペオ米国務長官と北朝鮮当局者との会談は2度にわたり中止され、米朝首脳会談と南北首脳会談は来年に延期された。