「引きこもりに人権はあるか」
シンポジウムで声を上げた人々

 12月、大阪府豊中市では当事者団体が主催して、「生産性のない“ひきこもり”に人権はあるのか」というシンポジウムも開かれた。

「LGBTは生産性がない」などと雑誌で発言した政治家の言葉を揶揄した刺激的なタイトルだったが、「ひきこもり」界隈の当事者側から、自らの「人権」を言葉にすること自体、今までなかった動きであり、新しい流れだ。

「この豊中市は“忖度”という言葉が生まれたところなので、抗う意味もあったんです」

 主催者のNPO「ウィークタイ」代表の泉翔さんがそう笑いを取ると、登壇者のひきこもり当事者「VOSOT」主催者のぼそっと池井多さんが、「私は“生産性”という言葉が流行語大賞を取るべきだと思った」と返した。

 支援者の立場から、精神科病院でPSWとして働いている神田桂子さんは「しんどいけど悩み続けなければいけないと思っている。それくらい人の生きることに触れるのは重いこと。そうやって明日からも生きていきたい」と打ち明けた。

 2019年は、それぞれが自分の幸せな生き方を求めて動き出すことで、当事者や家族を苦しめてきた価値観に少しでも変化が起こることを期待したい。

(ジャーナリスト 池上正樹)

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