◇ジャイアンのように大いに歌え

 ジャイアンは歌が下手クソだ。それでも空き地に仲間を集め、今日もリサイタルを開く。「下手な歌を歌うなんて恥ずかしい」「もっとうまくなってからにしよう」なんて1ミリも考えていない。そんなことを言っていると、一生かかってもやりたいことをやれないままだ。

 10年前、お笑い人間は地下劇場で小さなライブを重ねるしかなかった。そうしてテレビ番組のディレクターやプロデューサーの目に留まるのを待っていたのだ。マンガや小説、音楽も同じだ。出版社やレコード会社に持ちこみをし、認められなければ発表の場を与えられることはなかった。

 今は違う。下手クソだろうが、無名であろうが、マンガや小説はブログにアップできるし、音楽やショートコントはユーチューブに上げられる。ジャイアンのようにどんどん投稿し、さっさと恥をかいてしまえばいい。恥をかくことを恐れていてはブランド人にはなれない。

◆真っ当な人間であれ
◇「ツッコマレビリティ」を磨け

 著者がLINEの上級執行役員だったころ、新入社員は著者に対し、世代的にも立場的にも隔たりを感じていたようだった。著者はそれを自覚しており、意識的に彼らとの距離を縮めていく努力をしていたという。

 その努力の結果を端的にあらわした事例を紹介しよう。あるとき著者は、若手がプレゼンしているとき、最前列で居眠りをしてしまった。後日、件の若手から声をかけられた。「この前、ガン寝してましたよね! プレゼンが下手くそだと言われているようで凹みましたよ!」と。

 軽くイジり返した著者だったが、若手から苦言を呈されたことをとてもうれしく感じた。それは著者に「ツッコマレビリティ」(弱みをツッコまれる人徳)があり、部下との距離が近い証拠だからだ。ツッコマレビリティのない上司が部下から信頼を集めることは困難だ。