中国自動車市場の低迷に不意打ちを食らった世界的な自動車メーカーの一部は、設備刷新に多額の費用がかかる不要な工場を抱え込んでいる。フォード、プジョー、現代自動車の拡大は特にタイミングが悪かった。とどまるところを知らないように見えた中国自動車市場の成長が反転するなかで工場を新設したのだ。プジョーのある工場では、熟練労働者たちが床を磨いたり共産党の政治勉強会に出席したりして日々を過ごしている。フォードのある工場では勤務が1カ月に数日に減らされたと従業員らが話している。こうしたメーカーは深刻なジレンマに直面している。多額の投資を捨てるのか、それとも建て直しに向けて追加投資をするのか。非常に重要な中国市場は不透明な時期にあり、工場は瀕死(ひんし)の状態にある。