地域の小学校教頭が明かす
苦渋の対応の舞台裏

 だから兵庫県警側としては、淡々と、その動向を重大なる関心を持って注視、警戒するしかないのだという。

お菓子の豪華化やトイレットペーパー・大人向け菓子追加で、来年はさらに参加者が増えそうだが…

 こうした警察側の苦悩を知ってか知らずか、大人と子ども合わせて、毎年1000人程度の者が「山口組のハロウィーン」にやって来る。今年、山口組がトイレットペーパーや大人向け菓子を配ったことから、来年、山口組が菓子配りを実施したならば、さらに参加人数は増えそうな勢いだ。

 警察が法の壁に阻まれて、子どもたちに「山口組のハロウィーンに行くな」と指導したり、実力行使できないのなら、学校側が、「行くな」と指導すべきだと思う向きもあるだろう。校区内に山口組総本部のある神戸市立六甲小学校に現状を聞いた。

「学校としては、『そこ(総本部)に行って他人に迷惑をかけてはいけない』『見ず知らずの人にモノをもらってはいけない』という指導は行っております」(神戸市立六甲小学校教頭)

 神戸市立六甲小学校では、ハロウィーン当日、教頭や生活指導担当教諭らが、総本部内敷地には入ることはなかったものの周辺で警戒に当たり、不測の事態に備えた。その際、「児童、保護者の誰が参加したか」というデータ化はとくに行っていないという。驚くべきことに、明確に学校側が、児童や保護者に「行くな」という指導は行っていないのだ。

 この内幕について、神戸市教育委員会関係者は次のように語った。

「地域性の問題がある。(総本部が)校区内にあるので、その(山口組)関係者につながる人が保護者や児童にもいる。彼らへの配慮が大きい。またそれ(山口組)とつながる人を通してそこ(山口組総本部)へ行くことは、『知らない人』と明確に言い切ることはできない。だから、『行くなら他人に迷惑をかけるな』としか指導できない」