秋山謙一郎
神戸市の小学校で、担任教諭に助けを求めた児童が返されたのは冷たい拒絶の言葉だった。2年間にわたる集団的ないじめ、放置されたSOS、そして教育現場の沈黙。これは、ある教室で本当に起きた出来事である。2回に分けて掲載する神戸市立小学校いじめルポ(下)では教育委員会への取材や学校の対応、いじめ加害者側の状況も取り上げる。

神戸市の小学校で、担任教諭に助けを求めた児童が返されたのは冷たい拒絶の言葉だった。2年間にわたる集団的ないじめ、放置されたSOS、そして教育現場の沈黙。これは、ある教室で本当に起きた出来事である。2回に分けて掲載する神戸市立小学校いじめルポ(上)ではいじめの状況、児童から相談を受けた担任教諭の反応、周辺地域の事情を取り上げる。

ホワイトとブラックという相反する組織風土と環境を併せ持つ「自衛隊」。 世には自衛隊に限らず、旧来からの手法や考え方を優先するが「とことん人に寄り添い優しい職場」もあれば、あらゆるモラル、コンプライアンスについてシミひとつない「クリーンな職場」もある。新生活を前に自衛隊という組織を例に「働く場所」について考える。

若者のクルマ離れ、クラシック音楽離れが言われて久しいが、両者は人生に深い教養を与えてくれる存在だ。有名音楽家が、日本のスポーツカーの代表格である「フェアレディZ」の最新型に試乗する企画の第三弾。今回はピアニストの大倉卓也氏が、「まるでショパンのよう」と同車の乗り心地をレポートする。

わが子の中学校に公立を選ぶか私立を選ぶかは、子を持つ親世代にとって悩ましい問題だ。多くの親は子どもに中学受験をさせ、教育環境が整った私立校へ進学させたがるが、実は私立校は何か起きたとき意外と対応が鈍いという現実がある。たとえば、悪質化するいじめだ。ある親の証言から、私立中学でひた隠しにされる「いじめ」の実態に迫る。

若者のクルマ離れ、クラシック音楽離れが言われて久しいが、両者は人生に深い教養を与えてくれる存在だ。有名音楽家が、日本のスポーツカーの代表格である「フェアレディZ」の最新型に試乗する企画の第二弾。今回は作曲家の酒井健治氏が、独自の感性で同車とのデートで感じた醍醐味を語ってくれた。その感想は意外なものだった。

「まるで淑女とステップを踏んでいるよう…」クルマ好きの若手作曲家を陶酔させた、最新フェアレディZの乗り心地【試乗記】
若者のクルマ離れ、クラシック音楽離れが言われて久しいが、両者は人生に深い教養を与えてくれる存在だ。ピアニストにして作曲家の松尾賢志郎氏が、日本のスポーツカーの代表格である「フェアレディZ」の最新型に試乗。音楽家ならではの感性により“やんちゃ娘”からレディへと変貌した同車の醍醐味を伝えてもらう。

「もうこれしかない」発達障害が判明した息子・娘の進路を案じた、ある夫婦の選択
わが子が2人とも発達障害だった――。学校で周囲から浮いてしまう息子と娘をクリニックに連れて行ったある夫婦は、検査結果を見て唸った。発達障害の特性を持つ子どもの才能を伸ばすことは、普通の学校に通わせていては難しい。子どもの将来を考えれば、今動くしかない。夫婦がとった選択は、同じ課題を抱える家庭の参考になるだろう。

借金13億円、横領社員が跋扈……目を覆う惨状の家業を立て直した、三代目社長の「繊細で剛腕な経営術」
真珠湾攻撃の舞台裏で活躍した元海軍少佐・吉岡忠一が、戦後立ち上げた吉岡興業。地元・神戸で存在感を示す老舗企業だ。現在この会社を率いる三代目社長は、一時借金まみれで人心が荒廃し、業績が落ち込んでいた同社を、大ナタを振るって見事に復活させた。実は企業というものは、創るよりも残すほうが難しいもの。日々課題と対峙するビジネスパーソンや経営者に向けて、この三代目の「繊細で剛腕な経営術」を紹介しよう。

「ポスト池田大作」は誰か?カリスマが去った創価学会の向かう先
池田大作氏が霊山へと旅立った。戦後すぐの時代から、その後の高度経済成長期、そしてバブル期と、日本経済の成長と歩調を合わせるように躍進した創価学会。その指導者として知られた池田氏亡き後、学会はどう変わっていくのだろうか。今後の学会の向かう先を考察する。

池田大作氏死去、創価大OBが語る「先生」の尋常ならざるカリスマ言動
池田大作氏が霊山へと旅立った。享年95歳だった。2010年頃から公の場に姿を見せなくなってから、13年あまり。その池田氏には、世に知られた創価学会名誉会長の他に、もう1つの肩書がある。創価大学の「創立者」だ。筆者は6年間、創価大学キャンパスで過ごした。当時、池田氏と接見した思い出を語る。

「大人ピアノ」が密かなブーム、初心者でも様になる練習法を現役ピアニストが伝授
芸術の秋。文学、アート、そして音楽――。とりわけ音楽ではピアノ、それも「大人ピアノ」が静かに深く、今、ブームだという。大勢のギャラリーの前でピアノを弾き、喝采を浴びたい。そんな人は決して少なくないはずだ。だが、実際にいざ大人がピアノを習うとなると、そのハードルは高い。そこで現役のピアニストに、初心者でも様になるピアノの練習法を聞いてみた。

「軍神」から「戦犯」へ、戦後の大逆風下で“小さな大企業”を育てた元軍人の生き様
真珠湾攻撃の立役者の一人として知られる歴史的な元海軍将校が、戦後、地元の神戸で創業した会社は、今や「小さな大企業」と評されるまでになった。「軍神」から「戦犯」へと一夜にして軍人の評価が激変してしまった日本で、彼はいかにして奮起したのか。その道のりをなぞると、平和な時代に生きる私たちが忘れている何かを思い出させてくれる。

10月31日、ハロウィンの日、神戸市灘区の閑静な住宅街にある山口組総本部は、静けさに包まれていた。山口組は毎年、近隣の子どもたちにハロウィンの菓子配りを行っていたが、昨年に続き、今年も実施されなかった。住民たちはどう感じているのだろうか。

コロナ禍で、多くのイベントが中止や延期に追い込まれた。開催予定だった展覧会が延期になるなど、アートの世界もこうした影響を受けている。一方で、長引く自粛期間中には別の変化も起こった。その場に足を運ぶことが当たり前だった美術鑑賞が、オンラインによって変わりつつあるのだ。

新型コロナに苦しむ日本に突如起こったアマビエブーム。およそ180年前に疫病と対処法を予言した妖怪、「予言獣」である。ところが、アマビエは予言獣としては新参者で、その“実績”もイマイチな存在。実は「神社姫」という元祖予言獣もいるのだ。なぜ、令和の人々はアマビエに魅かれるのか、そして予言獣とは?兵庫県立歴史博物館の妖怪博士に話を聞いた。

幾つもの美術展の監修を務め、講演会は満席。追っかけファンまでいるという、気鋭の美術史家がいる。宮下規久朗・神戸大学教授だ。その宮下氏に、教養とは何か、そして美術を通じて教養を深めるためには、どうすればいいのかを聞いた。

1泊500円。耳を疑うような激安宿が大阪・西成地区には存在する。一体どんな宿なのか、そして泊まっている人たちは――。2月の寒いある日、その中の1軒に実際に宿泊してみた。

1泊500円。耳を疑うような激安宿が大阪・西成地区には存在する。一体どんな宿なのか、そして泊まっている人たちは――。2月の寒いある日、その中の1軒に実際に宿泊してみた。

2020年、令和と元号を変えて2年目の幕開けとなった今年の正月、日本でも有数のディープスポットといわれる大阪・西成の近くにあるかつての遊郭、「飛田新地」は大勢の人で賑わっていた。だが、そこには一時限りの“恋人”を求めてやってくる男たちはもちろん、外国人観光客、そして、小さな子どもを連れたファミリーやカップルもいたから驚きだ。そんな年明け早々の飛田新地の様子に迫る。
