イギリス、ブレグジットPhoto:Reuters

 【ロンドン】英議会は15日、テリーザ・メイ首相が2年かけて欧州連合(EU)と合意した離脱(ブレグジット)協定案の採決を行う。採決は昨年12月に予定されていたが、反対が大きかったため土壇場で延期された。

 協定案は否決される見通し。わずか2カ月後に期限が迫ったブレグジットを巡る不透明感はしばらく続きそうだ。

投票はどう行われるのか?

 離脱案の批准には、下院の過半数が離脱案承認の動議に賛成する必要がある。

 下院議長はこの動議に対して最大6つの修正案を選ぶことができる。離脱案の採決に先立ち修正案についての採決が行われる。修正は、議員が何を懸念しているかを知るうえで参考になりそうだ。

議員はなぜ離脱案を嫌うのか?

 ほとんど誰も喜ばない妥協案だからだ。

 ブレグジット支持者の反対はアイルランドの「バックストップ(安全策)条項」に集中している。メイ氏によると同条項はアイルランド島内での厳格な国境管理を避けるために必要だが、ブレグジット支持者によれば英国をEUの規制体制に閉じ込め、他国との貿易協定を妨げる要因になりかねない。

 ブレグジット反対派は、メイ氏の離脱案では英国はEUに残留した場合よりも貧しくなると主張。ブレグジットが英経済に与え得る影響について以前よりも知られるようになった今、EU離脱への賛否を改めて投票で示すチャンスを国民が得るべきだと話している。

アイルランド国境はなぜ問題なのか?

 北アイルランドは、他のEU加盟国と陸上で国境を接する唯一の英領だ。国境の両側とも、厳格な国境管理は1998年に結ばれた「聖金曜日の合意」(北アイルランドを巡る和平合意)をリスクにさらしかねないと懸念している。