「USAトゥデー」などを発行する米新聞大手ガネットに対し、ヘッジファンドが後ろ盾についている米メディア大手MNGエンタープライジズが敵対的買収を仕掛けた。発行部数の減少に苦しむ新聞業界では、 資金力豊かな金融会社が親会社としての存在感を増しており、業界が一段のコスト削減を強いられるとの懸念が高まっている。MNGは業界内で「デジタル・ファースト・メディア」として知られる。同社は14日、ガネット株の7.5%を取得したことを明らかにした上で 、14億ドル(約1510億円)で買収することを提案した。1株当たりの提示額は12ドルで、11日終値に23%のプレミアムを上乗せした水準となる。デジタル・ファーストは、ガネット経営陣のかじ取りのまずさを指摘している。ガネットは買収案を受けたことを確認し、提案を慎重に精査する考えを示した。同社は約100前後の刊行物を抱える。市場は買収提案を好感し、14日の取引でガネット株価は20%を超える値上がりとなった。