中国Photo:Reuters

――筆者のジョン・D・ストールはWSJのビジネスコラムニスト

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 米フロリダ州で先週開かれた投資家会合に中堅ブランド各社の幹部が集まった。それぞれが携えてきたのは、まさに次のような時代のメッセージだ。「メイド・イン・チャイナは廃れていく」

 米アウトドア用品メーカー、イエティ・ホールディングスのマット・レインチェス最高経営責任者(CEO)は、急成長を目指す企業にとって、「時として中国が一番簡単な解決策になる」と語る。「だが場合によっては、長期的な最善策とはならない」

 昨年10月に上場したイエティの株価は、今月に入り上昇している。好決算が材料視されたのに加え、レインチェス氏が主導する中国戦略も機関投資家に歓迎された。

 レインチェス氏(43)の発言は、労働コストの上昇や技術移転の強制、知的財産の侵害など、中国を巡り長年くすぶってきた市場心理を反映するものだ。米中が互いに報復関税を発動し、そうした懸念は沸点に達している。

 ウォルフ・リサーチのアナリスト、スコット・ムシュキン氏は関税問題が「限界を超える、最後の一押しになった」と指摘する。

 製造工場の新設や近代化に着手するメーカーは、今では高コスト市場も含めた複数の国で工場を設置することが望ましいと考えている。過度の集中に伴う政治、経済、物流上のリスクを低減するためだ。先週の会合に集まった企業幹部らは、店舗への配送時間を短縮するため、米国にさえ生産の一部を移したと述べている。