新規株式公開(IPO)を控える米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズは、新たな収益源となる事業の構築に乗り出している。タクシー業界や料理宅配サービスに疾風を巻き起こした同社が次に狙うのは、公共交通システムへの乗り継ぎサービスだ。ウーバーは昨年、交通当局との提携に注力する社内チームを立ち上げた。これまで世界的な事業展開で見せてきた規制当局との対立姿勢からの方向転換となる。ウーバーは配車サービス会社から交通手段全般を支えるプラットフォームへの進化を目指し、電動自転車や電動スクーターも提供している。将来的には公共バスや電車の乗車券を扱うことも視野に入れている。バス停や鉄道駅に往復する移動手段としての利用が受け入れられるようになれば、こうしたアプローチは桁違いの売上高をもたらす可能性がある。資金を消耗している同社にとって、新たな収益源の創出は極めて重要だ。ウーバーは少なくとも向こう3年は黒字化が見込めないと述べている上、今年予定しているIPOを前に競争激化に直面している。
ウーバー、次の標的は公共交通機関への乗り継ぎサービス
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